麻布に刺し子をして、小物を作ってみたい。
あんなものもこんなものもと、頭の中ではいろいろ妄想しつつも、これまでなかなか実行に移せずにきました。
でも、ようやくひとつ、完成させましたよ!
刺し子初心者。14作目は、一目干網(ひとめほしあみ)をあしらった自作デザインの、麻布がま口ポーチです。
■がま口の口金を使って
手元にある生成りの麻布の端切れで、何ができるか考えていた私。また、最近がま口の口金を使って何かを作る、ということに興味があり(昔からがま口好きです)、セリアさんやダイソーさんで見掛けると、つい口金を買ってしまう(なんで?)、ということが続きました。
これはもう、刺し子をした麻布でがま口ポーチを作る、というのが、今の私の最適解なのではないか。そう思ったのですね。
■一目干網という文様との出会い
問題は、どんな文様にするか、です。
布に方眼線を引くつもりなので、一目刺しのシンプルで簡単なものが良いとは思いました。それでいて、持ち歩くものを作るのだから、心が楽しくなるようなデザインが望ましいです。そして、初めての文様に挑戦したい気持ちもある。
どうしようかと考えていた頃、インスタで、ある刺し子本のことを教えてもらいました。なんだか、皆さん褒めていらっしゃる。
評判が良いのね。初心者向きだし。私も刺し子本の1冊や2冊は持っていた方がいいんじゃないかと、ちょうど思い始めていた時期でした。
それで、こちらを購入!(*^-^*)
眺めているだけで幸せ。美しい作品の写真にうっとりです。もちろん、基本的なことを一から教えてくれるとても親切な内容。買って正解だったと思います♪
で。この『刺し子のきほん』の中にあった、「一目干網」が、今の私の求めている文様のように思えたのですね。初めて知った文様で、とても惹かれました。そして、本の中のこの一文を読み、決定!となりました。
「日本の伝統模様ですが、モロッカンタイルを思わせ、異国情緒もかもしています」
モロッカンタイルをすぐに画像検索。笑
モロッコのタイルですね。なるほど、確かに雰囲気が似ている。か、可愛い♡
最初は、生成りの麻布にオフホワイトの糸で、と思っていましたが、この文様にするならブルー系がいいな、と方針を変更。糸は、ホビーラホビーレさんの濃ブルー(113)を使うことにしました。大好きな色です。
ちなみに、一目干網は細かく切れ目ない網目が特徴。漁師の使う網を連想させることから名付けられた「干網」を一目刺しにしたもの。この文様には、敵を一網打尽にするという意から、勝負必勝、また福をからめとるという意味もあるようです。
■麻布に方眼線を引いて
まずは、方眼ノートに一目干網を書いてみることに。こうすることで、文様ができていく過程をしっかり理解できたと思います。
そして、口金に同封されていた説明書の型紙をもとに、自分の作りたい長さの型紙を方眼紙で作り直します。
次に、布に型紙を置いて鉛筆で写し、中心を取って、フリクションペンで5ミリの方眼線を引きます。これが一番、時間がかかったかもしれません。(メンドクサカッタ)
定規を当てて引いていくのですが、線の太さも考慮しながら、布を引っ張らないように気を付けながら、まっすぐに平行に均等に線を引くというのは、なんて難しいのでしょう!
■モロッカンタイルに見えてくる
やっと、楽しい刺し子タイムです。笑
一目干網の刺し方はいたってシンプル。横方向と斜め2方向に一目おきに刺していくだけです。
最後の斜め方向を刺していくと、文様が姿を現してきて気分が上がります。完成形が見えてくる、この最後の方向を刺すときが、やっぱり一番楽しくてスピードも増します。
網の模様を刺しているはずなのですが、もう、モロッカンタイルにしか見えません。笑
裏は可愛らしい六角形が並びます。ポーチに仕上げるとき裏地を付けるので、この模様は見られなくなるんですね。ちょっともったいない気もしますが、仕方ないですね。
この後、接着芯をアイロンで貼り付けます。
アイロンをかけたので、フリクションで書いた方眼線は消えます。
■仕立てにちょっと苦労して
同じ型紙で、ポーチの裏も作ります。糸と同系色のプリント木綿を使いました。
表布、裏布とも中表に縫って、マチを作り、表布だけひっくり返します。口金に同封の説明書の通りに進めました。
ミシンを出してくるのが億劫で、今回は手縫い。刺し子をすると、微妙に布が歪んでしまい、型紙の形と全く同じではなくなっていて、縫うときはちょっと苦労しました。
麻布のふわふわした感じと、刺し子をした厚み、そして接着芯の厚みと硬さも加わり、扱いは思っていたより大変に感じました。
ポーチ上部のカーブした部分は、セリアさんで買った「アイロン定規」が大活躍。綺麗なR(アール)が作れて助かりました。
この後、裏布を表布の中に入れて、上部をまつり、いよいよ口金を付けていきます。今回は、縫い付けタイプの角型口金を使いました。
この工程も、私には難関でした。
数ヶ所、仕付け糸でとめようとしたのですが、小さいせいか?やりにくく、テープでとめることに。その後、返し縫いの要領で糸を縫い付けていくのですが、裏から刺すときは針先で穴を探りながら、となるんですね。金属に当たり、針先が傷みそうで心配でした。
それでも、なんとか完成しました。出来上がれば嬉しいものですね(*^-^*)
■がま口に心惹かれる
パチンと開けてパチンと閉める。そんながま口が軽快で、形に愛嬌も感じるし、私はファスナーよりも好きなんです。がま口の口金を使って刺し子のポーチが作れて、今、満足しています。
そうそう、この縦長の形にしたのは、モバイルバッテリーを入れたかったからなのです。
ところで、がま口の口金には、大きさも形も素材も、いろいろな種類があるんですね。
実は、今回の刺し子のポーチを作る前に、口金を使って別のポーチ、そして印鑑ケースも作っています。それは、縫い付けタイプではなく、接着剤と紙紐で付けるタイプでした。これもまた、作っていて楽しかったですよ♪
やっぱり、がま口は可愛いと思います。心惹かれます♡
しかし、最後の仕上げは簡単そうで、なかなか難しい。手早く綺麗に仕上げられるようになりたいと思うのですが、そのためにはもっと経験値を上げる必要がありますね。
まだ手元にいくつか口金があるので、これからも折を見て、何か作っていくつもりです。
そして、一目干網もとても好きになったので、是非また刺そうと思っています♪