刺し子というのは、花ふきんをはじめ、実用的な作品に仕上げることが多い技法だと思います。
ハンカチ、ポーチ、巾着、コースター・・・etc・・・
また、縫製済みのトートバッグなどに刺し子で彩りを加えたりするのも、とても素敵ですよね。
使いながら目にしていく中で、可愛らしさや美しさを楽しめる。それが、刺し子の大きな魅力でしょう。
でも、もしかしたら私のように、用途も考えず、まるで絵を描くように刺したい柄をとにかく刺してみたい、という方もいらっしゃるのでは?そんな作品がたまってしまっている、という方もきっと・・・
「刺した作品、どうしよう問題」は、刺しゅうでもよく言われています。私も、刺したい気持ちだけで刺した作品を、ただの布の状態で何枚もしまい込んでいるひとりです。笑
今回は、そんな中から刺し子作品のひとつを額装してみました。額装は何度かしていますが、私の気に入っているやり方をここに記録しておきたいと思います。
棚に立て掛けたり、壁に掛けたり。
額装しておけば、しまい込まずに眺めて楽しむことができますし、作品もその方がきっと嬉しいはず。ちょっと飽きたなあと思ったら、絵をはずすようにバックヤードに引き上げて、またの出番を待っていてもらう。布のままでしまっておくより、きっと扱いやすいと思うのです。
高価な額でなくてもOK。100円ショップのフォトフレームだっていいのです。いつか気に入った額を手に入れたら、そこに入れ替えてあげればいいのですし。ちょっとしたプレゼントにも喜ばれそう。とにかく、まずは気楽に額に入れてみましょう!
■キルト綿をはさんでふんわりと
今回、額装するのは、今年2月に作った「月あかりのまち」という作品です。
刺し子した部分は13.2cm四方の正方形ですので、フレームも正方形のものをセリアで選びました。外寸法が20cm四方、窓寸法(見え幅)が17cm四方というサイズです。作品の周囲に、約2cmの余白ができる感じですね。
※フレーム付属のアクリル板や中台紙(マット)は、今回は使いませんでした。
まず、厚紙で台紙を作ります。これに、刺し子をした布をのせ、左右と天地を折り込んで仕上げていきます。
台紙を、私は工作用紙で作りましたが、お菓子の箱などの厚めのボール紙を利用してもいいと思います。
フォトフレームに付いていた中台紙、裏板ともに18cm四方でしたので、そのサイズで厚紙をカットすれば大丈夫。布が厚い場合は、0.1~0.2cm小さめにカットします。
作品をふっくらふんわりと仕上げたいため、私は台紙にキルト綿を貼ります。あまりフワフワにしたくない場合は、白いフェルトを貼ってもいいですね。
台紙の方にのりを塗り、ひとまわり大きめに用意したキルト綿にのせ、余分をカット。スプレーのりがあれば手軽ですね♬
続いて、刺し子した布の準備。
台紙をくるむ形になるので、布は台紙より少し大きめに裁断しておきます。作品やフレームがこれくらいのサイズでしたら、各辺5cmほど折り込み分がほしいです。
絵柄の中心が台紙の中心にくるよう位置を合わせてから一度フレームに入れ、表から見て確認。微調整をしながらきちんと位置を定め、マスキングテープで仮どめし、フレームからはずします。
■左右、天地の布を、裏で縫い寄せる
この後、手縫い糸で、左右の布を張るように、裏で縫い寄せていきます。
仮どめのマステをはがし、代わりに待ち針で上下の布をそれぞれとめます。
マステやメンディングテープで貼るだけでも、額装はできるのですけど・・・
いつか額を変えたくなったり、作品を別のものに仕立てることになるかもしれません。そのとき、額からはずした布にベタベタが残っていると残念です。そしてやっぱり、糸で張った方が細やかな調整ができ、仕上がりが綺麗だと思うのです。
なので、私はこちらの方法にしています(*^^*)
さて、縫い寄せです。まずは中央から上半分を。
糸はカード(糸巻き)につけたまま長く出しておき、折り返した布の幅、半分くらいのところで一針すくって始めます。
そのまま左右交互に布をすくっていき、上辺(台紙の)まで進めます。糸は随時、カードから出して長さを足していく感じです。このとき、渡っている糸を指でひきながら、針まで送っていくわけですね。
台紙の上端まで進んだら、カードについている縫い始めの方の糸を切って、玉どめします。その後、渡っている糸をまた指で順に引いて、引き具合を全体で整えながら針の方へ送っていき、最後は一針返し縫い。玉どめしてカットします。
同じ作業を、中央から下半分にも行います。
左右を縫い寄せたら、この時点でまたフレームに入れてみて、表から確認。天地の位置合わせを最終調整します。
そして、左右のときと同じように、天地の布も糸で寄せていきます。やはり、中央から半分ずつ、進めます。
左右、天地の布が、糸で寄せられました。これをフレームに入れて、裏板をはめ込めば完成です。
フォトフレームの裏板は、スタンド付きでした。このスタンドを使って飾ってもいいですし、スタンドをたたんでミニイーゼルに立て掛けても可愛いと思います♬*゚
キルト綿をはさみ、裏で糸を張る方法は、少し面倒に感じるかもしれません。でも、仕上がりが断然、可愛く綺麗になるし、慣れればそんなに負担にもならないので、私はやっぱり、これからもこのやり方でいこうと思います(*^^*)
✻こちらのブログもよろしければご覧くださいね(*^^*)↓
✻インスタもやってます(のんびりと)↓
https://www.instagram.com/tsukikana001/
✻minneのつきかなのショップ↓