色あわせ、糸あそび。

Sashiko brings a smile.

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雫の花ふきん

 

私が初めて刺し子に心惹かれたのは、Instagramで見た画像でした。それまで抱いていた刺し子のイメージががらりと変わり、こんなに可愛いものなのかと、軽く衝撃を受けたのを思い出します。

その後「ちょっとお試し」のつもりで始めた刺し子。ところが、「あの文様も刺してみたい」「この色の糸も使ってみたい」と際限がなくなり、今に至ります。笑

ただ、ずっと刺し子用の晒布は「白」でした。それは、刺し子のいかにも「和」なイメージを変えてくれた、あのインスタの作品が私の原点で、それは白い晒布だからこそ形にできるイメージだったからです。

でも、藍色の刺し子木綿を使った素敵な作品を、その後たくさん目にしてきて、少し気持ちが変わりました。渋い「和」の印象の濃い藍色だけど、選ぶ糸次第でドリーミーでポップな花ふきんにもなりそう・・・。

そんなことを考えていた頃、手芸店で藍色の刺し子木綿(水で消える図案プリント済)を購入。もう半年以上引き出しの中にしまってあったのですが、やっと取り出し、刺してみました。

今回の作品は、オリムパスさんの「雫」H-2069です。

 

 

刺し子の画像_雫の花ふきん1

 

■綺麗な淡い色の糸に合わせて

「刺し子ノート」を見返してみると、この刺し子布を入手したのは去年の11月でした。「花分銅」が完成した後、次は刺し子をあしらった小物づくりをしようかな、と思っていた時期です。

 

✻花分銅↓

tsukikana2.hatenablog.com

 

花分銅で使った糸が、可愛らしくて大好きでした。「絲-ito-」さんのまだら染め糸と段染め糸です。

特にピンク系のまだら染め糸には、実に多彩な色が入っていて、上品でありながらとてもカラフル。ただ、ほとんど白かな?と思うほど、淡い色の部分があって、そこは写真の撮り方によっては、刺していないように見えたりもするのでした。

この綺麗で可愛らしい糸、黒っぽい色の布に刺したら、淡い色がもっと美しく浮き上がるかも・・・?
そんなことを考えながら刺していたのを覚えています。

さて、実際はどうなるでしょう?
期待を胸に、布を広げます。

 

刺し子の画像_雫の花ふきん2

初めての藍色の刺し子布

 

■藍色の布ならではの悩み

仕立てをどうしようか迷いましたが、前回の「花籠目」のときと同じようにすることにしました。

 

✻花籠目↓

tsukikana2.hatenablog.com

 

外枠線から1.5cmで外表に折り、「わ」はそのままに。両側の「ミミ」もそのまま。残りの1辺は、外枠線から1.5cmのところで線を引き、縫い代の幅を揃えて切り、表布裏布ともに、内側に折り込みます。

このとき、線を引くのに苦労しました。水で消えるチャコペンも、熱で消えるフリクションペンも、私の手持ちのペンの色では、この濃い藍色の布に書いても見えないのです。裁縫箱の中から、古いチャコペンシルを取り出して、ようやく見える線が引けました。

その後、内側に折り込んだ部分を、表布裏布それぞれに仕付けをし、枠線のすぐ内側にも仕付け。それからまだら染め糸で枠線を刺していきます。糸端は、後で使うので残しておきます。

 

刺し子の画像_雫の花ふきん3

仕付け糸で仕付けし、枠線から刺していく

 

枠線の後は、内側を刺します。同じくまだら染め糸で。
シンプルな図案です。まっすぐな破線が平衡に伸びているだけ。雨が降っているようにも見えますね♪

この「まっすぐ」というのが、実はとっても難しいと、今回はつくづく思いました。印刷線があっても、なかなかその通りに刺せない。布の織り糸半分滑って刺しただけで、まっすぐにならないのです。そして、藍色に白い印刷線って、ちょっと見づらい。狙いがつけにくく、目がしょぼしょぼしてくるんですよね。涙

 

刺し子の画像_雫の花ふきん4

糸処理は、枠外で固結びする方法で。

 

ラインが奇数だったので、最後の1本は、残しておいた枠線の糸と枠外で一緒に結びました。反対側の端は、枠線に3目重ね縫いし、糸端は「わ」の近くの布間におさまるようにしてカットします。

 

刺し子の画像_雫の花ふきん5

最後の1本の糸処理

 

直線刺しができました。本当にシンプル!
雨に色が付いたようで、綺麗です。

 

刺し子の画像_雫の花ふきん6

カラフルな雨が降っているよう

 

刺し始めたときは、この糸、全部「白」に見えちゃうんじゃ?と心配しましたが、だんだん色の変化が浮き出て見えるようになり、ほっとしました。

ただ、この藍色は、細かい白っぽいものが付くと、すごく目立ちますね!
糸埃とか、糸の毛羽立ちなどが、よく見えてしまうのだと知りました。コーマ糸など毛羽立ちしにくい糸の方が、きっと向いているのでしょうね。


■くぐり刺しで浮かび上がる大小のダイヤ

次は、いよいよくぐり刺しです。同封されていた説明書を参考にくぐらせていきますが、私は枠外で糸処理をしたいので、布の間から針を入れ、戻って来た糸と固結びをします。糸の長さは、行って帰って(結ぶ長さ込み)で約90cmでした。

 

刺し子の画像_雫の花ふきん7

くぐり刺し。布の間から針を入れる

 

刺し子の画像_雫の花ふきん8

針のお尻を使ってくぐり、枠外の布間で結ぶ

 

大小のダイヤが並んでいきます。ああ、こんなに素敵な図案だったんだな、と感激✨

直線刺しだけのときよりも、糸の色の主張が強いですね。

糸色は、最初、全て同じまだら染めピンク系の糸で、と思っていたのですが、くぐらせているうちに気が変わりました。

3分割して、真ん中は段染め糸を使うことに。これも「絲-ito-」さんで購入したものです。グリーン系、と思っていましたが、淡いレモン色、淡い黄緑色、淡いグレー、ミルクティー色、のグラデーションですね。

 

刺し子の画像_雫の花ふきん9

糸色を変えることに

 

くぐり刺しは、楽しいです。糸の引き具合には気を使いますが、すいすいと進んでいくのが面白い!

糸が全部表に出ているのですものね。グラデの様子を楽しみながら作業できるので、まだら染めや段染めを十分堪能できます。

実は、この布を選んだ理由には、藍色ということの他にくぐり刺しの図案だった、ということもありました。しばらくやっていないと、無性にくぐり刺しがしたくなるのです。

同じように、曲線の模様刺しの後には、直線の図案が刺したくなるし、寒色系の糸で刺した後は暖色系が恋しくなる。大きな針目の次は細かい針目にしたくなったりと、いろいろな「反動」?があるんですよね。

そんな気分のどれもに応えてくれることの可能な「刺し子」って、本当に懐が深いなあと思います(*^^*)

 

■好きな糸の、違う表情を見る♪

くぐり刺しが終わり、枠飾りをしました。そして、その枠の外側に、もうひとつ枠を刺そうと決めました。1cm外側にチャコペンで線を引き、並縫いしていきます。

 

刺し子の画像_雫の花ふきん10

くぐり刺し後、枠飾り

 

刺し子の画像_雫の花ふきん11

外枠を2重に

 

ふたつ目の外枠にも、枠飾りをしました。その糸処理は、糸同士を固結びしてから、針を使って糸端を1本づつ、内側の布の間におさめるというもの。裏布の1cmほど先に出した糸を少し引っ張りぎみにして、布の際でカットすればOK。

 

刺し子の画像_雫の花ふきん12

最後の糸処理

 

後は、いつものように水通し。30分以上水に浸してから、軽くもみ洗いします。陰干しで半乾きになったらアイロンを裏からかけて、完成です♪

 

刺し子の画像_雫の花ふきん13

雫、完成です

 

刺し子の画像_雫の花ふきん14

裏はこんな感じ

 

濃い藍色に、淡い優しい色のグラデが載ると、やっぱり綺麗だと思います。2種のグラデを使ったことも、ゆるやかな変化にリズムを感じて、私的には正解だったかな。

夜の街に降る雨。ネオンサインを映し込んで輝く雨粒、のようにも感じます。この雨粒が「雫」というデザイン名の由来なのでしょうね。

好きな糸の、違う表情を見ることができて、とても楽しい時間を過ごせました♡

 

 

刺し子の画像_雫の花ふきん15

くぐり刺しが楽しかった雫



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