前回、ミニサイズの花ふきんで、そのスピーディーな進み具合に気を良くしていた私。あれは昨年の梅雨どきでした。
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すぐに次に取り掛かりたかったのですが、遠方でひとり暮らしをしている父のこと(介護保険調査やスマホデビューなど)で、ちょっと立て込んでいたり、イラストを描きたい気持ちが高まったり、その他にもいろいろあって忙しくなってしまい、ようやく再びの刺し子タイムを楽しめたのは、7月の終わり頃でした。
さあ、今度はどれを刺そう。糸はどれを使おう。
この迷い、嬉しかったです。手元に、刺してみたい刺し子布が数枚ある、糸もいくつかある、というのは良いものですね。小さい頃、塗り絵帳を前に、次はどの絵を塗ろうか迷っていたのと似ています。
刺し子をしていると、普段の生活にも影響があるような気がします。なんというか、刺し子タイムを作るために、他のことを手早く片付けようと思うのです。
ただ、手早くだけならいいのですが、端折ったり手抜きをしたり…、になりがちなのので、時々自分を戒めたりもして。それは当時も今も、ですが。笑
迷って選んで、刺し始めて。経過を楽しみながら仕上げるまでの、素敵な時間。ちょっと中毒性があるのかも。刺し子が人気あるのは無理からぬこと、と実感し始めた私でした。
刺し子初心者。6作目は、セリアさんのミニ花ふきん「花刺し」です。
■初めての曲線、花刺し
これまで経験してきた5つの文様は、縦、横、斜めの各方向に、直線だけで刺して仕上げるものでした。今回は、初めての曲線。ワクワクしましたよ~。
曲線にもいろいろあるのでしょうが、直線のときのようには一気にたくさん刺せませんね。そしてこの文様は、刺し順をよく考えなくてはいけません。
実際、枠線を並縫いした後、さてどこから刺せば良いのか?と困って、笑えてきました。なるべくスムーズに進めていきたいし、糸処理はこれまでのように枠外でしたいし。セリアさんの刺し子布には、刺し順の説明書は付いていません。
で、またまた複数のブログ、動画を参照させていただきました。良い時代です。本当にありがとうございます。ちょっと一筆書きを思わせるような、工夫する楽しさを味わうことができました。
話は反れますが、今回の刺し子布、印刷線の通りに枠を刺すと、角がおかしくなりますので、印刷線は無視しました。
難しかったのは、斜め2方向のひとつ目。花芯部は、刺すところと刺さずに渡す(布と布の間に通す)ところとがある(交互)ので、慎重になりました。
残りの斜め方向は、花芯部を全て刺すので迷うことはなかったのですが、細かい針目の重なりが窮屈で、ちょっと大変でした。
■色の不思議を改めて思う
前回の柿の花がオレンジ系のビタミンカラーだったので、今回は涼し気なブルーにしようと思い、ホビーラホビーレさんの刺し子糸209(ぼかしミックス5)を使いました。
この209の糸が、とにかく可愛いのです。刺しながら何度「ウソ~、カワイイ♡」と萌えたことか。濃いブルー、ブルー、水色、緑、黄緑、という寒色系のグラデーション。しかし、グリーンやブルーには、寒色なのに何とも言えない温かみがあったのです。
この色って、こんなに可愛かったの?と、横方向を刺し始めてすぐにテンションが上がりまくりました。刺し子糸の色は、実際に刺してみるまでわからないものだと、改めて思ったのでした。
枠は、ホビーラホビーレさんの114(黄緑)を使用。こちらは抹茶を思わせる色味で、可愛さと落ち着きを併せ持つ色ですね。
■刺し子はまるで、旅のよう
隙間時間を見つけて、1週間ほどだったでしょうか。色に癒され、刺し順に悩みながら、ようやく完成した花刺しのミニ花ふきん。当時、猛暑続きの中、またコロナ禍の中、家にこもっていることが多かったのですが、そんな時間を、刺し子作業は楽しいものにしてくれました。
ところで、前回の柿の花があっという間だったので、花刺しではちょっと時間が掛かった印象です。やはり、細かい針目であることと、刺し順が難しかったことが理由でしょう。ギチギチ感が否めず、裏を見ると糸が出ていないところもあって、そこはちょっと残念。
でも、曲線で模様が浮き上がってくるというのも、とても面白いものだと実感したのですよね。苦手意識を持たず、また是非刺してみたいです。
ひとつの文様を刺し終わり、その道筋を思い返し懐かしみ、また次の文様へと意識を持って行く。刺し子って、まるで旅のようだ。なんて思い始めた私でした。
次回に続きます♪